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July 18, 2004

中東レポート=アラブの人々から見た自衛隊イラク派兵

チョムスキーの「9・11」を製作したシグロが、佐藤真監督とともにサイードの自伝Out of Place に基づいた映画に取り組んでいます。佐藤さんは今年春にカイロやレバノンにこのための取材に行かれましたが、そのときの出来事などをもとにしたエッセイが今月号の雑誌「みすず」に載っています(まだ本屋さんにあるかなあ)。サイードのお墓のあるレバノンを訪れたときの話が中心ですが、レバノンは実際、サイードの母方の親族の本拠であり、一家がカイロを引き払った後に住み着いたところです。サイードの奥さんのマリアムもここの出身ですから、彼にとってきわめて重要な場所だったと思います。

その取材のあいだをかいくぐって、佐藤さんはレバノンやシリアの活動家や知識人にインタビューを行い、彼らが日本のイラク派兵と憲法第九条の改正論議をどう見ているのかを取材してきました。これは中東に限らず世界の人々が日本の平和憲法をどう見ているかという大きな企画の一環なのですが、時節柄これだけを切り離して緊急に上映できるような形にまとめたものができました。小泉政権が選挙ではっきり示された民意をまるで無視して勝手にアメリカの侵略戦争への荷担を推進し、そのついでに国内の統制も強めようとしている現状について、まわりのひとと語り合う機会を設けるひとつの手段になるかもしれません。


『中東レポート=アラブの人々から見た自衛隊イラク派兵』
 佐藤真監督作品/43分/2004シグロ作品

インタビュー出演
★オマル・アミララーイ
(ドキュメンタリー映画監督・シリア)
★リヤード・アル=トゥルク
(反体制活動家・シリア)
★ジョゼーフ・サマーハ
(アル・サフィール新聞編集長・レバノン)
★ターレク・アル=ドレイミ
(ライター・反体制活動家・イラク人亡命者)
★ハーニー・ワヒーブ
(イラク文芸作家協会会長・イラク人亡命者)
★ファリーダ・アル=シュバーシー
(テレビトークショー司会・エジプト)
★イクバール・バラカ
(ヴェール反対・女性雑誌編集者・エジプト)
★ミシェール・キーロー
(作家・民主化活動家・シリア)  

詳しくは、シグロのHPで→ http://www.cine.co.jp/


コロンビア大学で行なわれたサイードのメモリアル・サービスの映像

昨年秋、サイードが亡くなったすぐ後にコロンビア大学で催されたメモリアルの様子がインターネットビデオで観られるようになっています。 → ここ

いろいろな人のスピーチが並んでいるのですが、なかでも娘さん(ナジュラ)、息子さん(ワディー)、主治医のカンティ・ライ(最後はお友達になってしまったらしい)、教え子で同僚のガウリ・ヴィスワナタン(Masks ofConquest を書いた人)、友人としてのバネッサ・レッドグレーブ(サイードがファンであることは気が付いていましたが、これもまたお友達になってしまったようです)などが語るエピソードが、それぞれにとても面白いです。どれもみな面白いエピソードを含んでいて一見に値するので、ぜひごらんください。バレンボイムの欄もあるのですが、残念ながらリンクづけが間違っているらしく、別の人のスピーチが出てきます。