September 14, 2004

イラン・パペ: Israel must be treated as South Africa was

シャロン首相のガザ撤退方針に反対してエルサレムでは数万人のデモ、ライバルのネタニヤフ元首相は国民投票を要求するし、右派からは内乱をほのめかす言葉も飛び交う状況。一方的な「縁切り」政策をめぐってイスラエルの世論はまっぷたつに割れているかのように見えます。ほんとのところは、どうなんだろう?

二年まえ、イスラエルの大学でも強まる言論弾圧を反映してハイファ大学を追放されそうになったイラン・パペが最近の情勢について語っています。以下Green Left Weekly誌のNick Everettによるインタビュー(9月1日号掲載)の要約です。おしまいの方でパレスチナ人の拘置所でのハンストに触れて、これを非暴力戦略の第一歩として高く評価しつつ、これがイスラエルに対するプレッシャーとして有効に機能するためには、イスラエルにも他国と同じ民主的スタンダードを要求するような国際社会のムードをつくる必要があると訴えています。いや、ごもっとも。「自爆テロ」を非難するというのであれば、この非暴力抵抗運動を支援しなければならないはずですよねえ。


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現行のシャロン内閣は決して「逸脱」ではなく、イスラエルが一貫してとってきた政策を集大成したものだ。おまけに最近ではシャロンも知恵をつけ、「撤退」とか「パレスチナ国家」とか「和平」とかという言葉を使えば、どうせおんなじことをするにしてもずっとやりやすくなるということを学んだ《労働党からでしょうね》。これがシャロンの撤退プランであり、彼が望んでいるのはガザを放棄して西岸の半分を手に入れること。これで労働党の大半はシャロン支持に動き、イスラエルの和平推進派も「撤退」「パレスチナ国家」「和平」という文句にころっとまいってシャロン支持のデモに参加する。

イスラエルの中でコンセンサスとなっている「決着」は、パレスチナ人を歴史的なパレスチナの10~15%ほどの地域に押し込めてしまおうというものだ。これを国際的に承認させるためにはアメリカにブッシュ政権が成立している今こそが、千載一遇のチャンスであると、イスラエルの現政権は考えている。おまけに人口構成が急速に変化してユダヤ系がマイノリティになりつつあるというプレッシャーもある。パレスチナ人をよそへ「移送」するという考えは、もはやタブーではなくなった。イスラエル政府は最終合意にむけてパレスチナ人と交渉するつもりなどなく、一方的に自分たちの線引きで領土分割を行なうだけなのだ。

パレスチナ人の側は、現在は二つの課題を抱えている。一つはパレスチナの社会、政治、経済インフラが完全に崩壊したため、NGOや市民社会の手で社会を再建する必要があるということだ。占領下にもかかわらず、これは達成されつつある。第二は、難民たちの共同体も意思決定に参加できるように民主的な制度をつくりあげること。

ISMのような国際支援運動は、現状を国外の人々に気づかせる上では重要な役割を果たしているが、彼らに占領を止めることはできないし、イスラエルの世論に大きな影響を与えることもできない。もっと強力な政治的圧力が必要だ。イスラエルの平和運動に内側から流れを変える力があればよいのだが、あまり期待できない。一方パレスチナ人は非常に大きな危険にさらされている。このため、外部からイスラエルに圧力をかけることが必要だ。国際的な支援運動には、二つの課題があると思う。

短期的には、パレスチナのパレスチナ人を救うという緊急の必要。イスラエル政府は和平に向けた対話という見せかけにかくれて破壊と追放を企てている。この政策を続ける限りイスラエルは国際社会でのけ者になるという雰囲気をつくらなければならない。制裁措置やボイコットについて語るべきだ。

長期的には、問題全体を捉えなおすことが必要。二国家解決案に賛成だろうが反対だろうが、ここ数ヶ月のうちに現場の状況が二国家解決案を不可能なものにするだろうと思う。パレスチナ難民の帰還権について、象徴的なレベルでも現実的なレベルでも取り組む必要がある。難民を除外してパレスチナ問題の解決はありえないし、イスラエル国内のパレスチナ人も除外できない。

イスラエルに拘留されたパレスチナ人たちのハンストは、非常に重要なでき事だ。なによりも、これがパレスチナ側の非暴力戦略であることに注目すべきだ。心配なのはイスラエル側の冷ややかな対応だ。他の西側の国家にはとても許されないような政策をやりおおせているのだから。パレスチナ人の非暴力戦略が有効となるためには、イスラエルをアパルトヘイト時代の南アと同じように扱うという国際社会の雰囲気をつくりあげる必要がある。

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